郵送コストの削減術|法人・団体が見落としがちな発送費節約のコツ
2025年07月31日
「毎月の郵送費、なんとなく支払っているけれど、もっと安くする方法はないだろうか?」
もし、そうお考えなら、この記事が解決の糸口になるかもしれません。
事業活動に欠かせない郵送費は、多くの企業や団体が見落としがちな「隠れたコスト」かもしれません。漠然と支払っていると、気づかないうちに年間数十万円、数百万円もの無駄が生じている可能性もあります。
この記事では、法人・団体様が郵送コストを効果的に削減するための具体的なノウハウを、実践的なコツと成功事例を交えて徹底解説します。読み終える頃には、あなたの会社の郵送費を劇的に削減し、業務効率を向上させるための明確な道筋が見えていることでしょう。
目次
郵送コスト削減の基本:まずは現状を見える化することから
コスト削減の第一歩は、現在の状況を正確に把握することです。あなたの会社がどのような郵送物を、どれくらいの頻度で、どれくらいの費用をかけて送っているのか「見える化」しましょう。
1.発送物の種類と特性を把握する
まずは、あなたの会社がどんな郵送物を扱っているかリストアップしてみましょう。
- 請求書・納品書:毎月、あるいは取引ごとに発生する定例的なもの。
- 契約書・重要書類:速達や書留が必要な場合も多く、セキュリティが特に重要なもの。
- ダイレクトメール(DM)・販促物:大量かつ定期的に発送されることが多いもの。
- パンフレット・会社案内:資料請求に応じて発送されるもの。
- 商品サンプル・試供品:少量でも、梱包に工夫が必要な場合もあるもの。
- 社内便・拠点間連絡便: 頻繁に発生するものの、小回りの利く配送が求められます。
それぞれの発送物の「量」「頻度」「重要度(速達やセキュリティの必要性)」「サイズ・重さ」を把握することが大切です。もし部署ごとにバラバラに発送しているようなら、各部署の担当者にヒアリングし、情報を一元的に集める作業から始めましょう。
2.現状の郵送費を「見える化」する
発送物の種類と特性が把握できたら、次に具体的な費用を集計します。
- 過去数ヶ月分の郵送費を集計する:郵便局の領収書、宅配便業者の請求書、切手購入費などをすべて洗い出します。可能であれば、発送物の種類別や部署別に集計すると、どこに無駄があるのかがより鮮明に見えてくるはずです。
- 内訳を分析する:
- 送料:郵便料金、宅配便料金など。
- 人件費:発送準備(封入、宛名書き、梱包など)にかかる従業員やパート・アルバイトの費用。
- 資材費:封筒、ダンボール、緩衝材、送り状、印刷費など。
- 保管費:保管費:発送資材やDMなどの保管にかかる費用。
これらの費用を総合的に「見える化」することで、「実は送料よりも人件費の方が高くついていた」「過剰な梱包で資材費を無駄にしていた」といった、意外な無駄に気づくことができるでしょう。
【実践編】発送費節約のコツ5選
現状把握ができたら、具体的な削減策に移りましょう。
多くの企業が見落としがちな、実践的な5つのコツをご紹介します。
コツ1:郵便種別・サイズの最適化を徹底する
「このDM、定形外郵便ではなくゆうメールで送れたのに!」「あと数ミリ小さければ定形郵便で済んだのに…」
こんな経験はないでしょうか?郵送物の種類やサイズを最適化するだけで、費用は大きく変わるものです。
- 定形郵便・定形外郵便:郵便物の重さやサイズによって料金が細かく設定されています。特に、わずか数ミリの厚さオーバーで料金が一段階上がってしまうケースは少なくありません。
- ゆうメール:冊子やCD・DVDなど、特定の条件を満たす荷物を安価に送れるサービスです。商品カタログや会報誌など、企業が送る郵送物で利用できるケースも多いため、条件に当てはまるか確認してみる価値はあります。
- クリックポスト:主にECサイト事業者や個人利用が多いですが、法人でもフリマアプリなどで発生する発送に活用できます。追跡サービスが付いており、全国一律料金(185円)で送れるため、小物の発送に非常に便利です。
- レターパック:速達性も兼ね備え、専用封筒に入れることで厚さに関わらず(レターパックライトは4cmまで)定額で送れるため、急ぎの重要書類や薄手の荷物に有効です。
発送する内容物に合わせて、最適な郵便種別を選択するだけで、年間でかなりのコストを削減できる可能性があります。
コツ2:DM発送は「郵便番号区分割引」を最大限活用する
大量のダイレクトメールを発送する法人・団体にとって、郵便番号区分割引は絶対に見逃せない制度です。
これは、郵便番号順にきちんと区分けされた郵便物をまとめて差し出すことで、郵便料金が割り引かれる制度です。割引率は発送量や区分けの精度によって変動しますが、2,000通以上を同時に差し出すことで、1%~最大で約6%程度の割引が適用されることもあります。
割引を受けるためには、以下の準備が必要です。
- 正確な宛先データ:郵便番号が正確でないと区分けができません。発送前にデータのクレンジング(重複削除、住所・郵便番号の確認・修正)を行いましょう。
- 区分け作業:郵便番号ごとに仕分け、結束、表示といった作業が必要です。手作業で行うと非常に手間がかかりますが、専門の業者に依頼することで、正確かつ効率的に作業を進められます。
- 送達猶予の承諾:
郵便物の配達日数を通常よりも長くしても良いと承諾すること
「人件費や手間を考えると…」と敬遠されがちですが、発送量が多い場合は、区分け作業をアウトソーシングすることを含めて検討すれば、トータルで大きなコスト削減に繋がるでしょう。
コツ3:発送代行サービスの活用でトータルコスト削減
社内で発送作業を行っている場合、その裏には見えないコストが潜んでいるものです。
- 人件費:封入、宛名貼り、梱包、郵便局への持ち込みなどにかかる従業員の時間。
- 資材保管費:封筒や梱包材、DMの在庫を保管するスペースの費用。
- 印刷コスト:宛名ラベルやDMを自社で印刷する場合の費用。
- ミスによる再発送コスト:宛名間違いや封入ミスなどによる手戻り。
これらの手間やコストを丸ごとアウトソーシングできるのが発送代行サービスです。専門の代行業者に依頼することで、以下のようなメリットが得られます。
- 送料の割引:大量発送を請け負う業者は、郵便局や運送会社から特別割引を受けていることが多く、個別に発送するよりも送料が安くなる場合があります。
- 人件費の削減:社内スタッフを発送作業から解放し、本来の業務に集中させることができます。
- 資材費の削減:大量仕入れによる資材費のコストダウンや、最適な梱包方法の提案を受けられます。
- 作業の効率化と品質向上:専門業者ならではのノウハウと設備により、迅速かつ正確な作業が期待できます。
さらに、地域密着の発送代行業者なら、大手にはない柔軟な対応とコストメリットが得られる可能性も高まります。例えば、急な集荷依頼への対応や、市内でのきめ細やかな物流連携など、大手では難しい小回りの利くサービスで、お客様の細かな要望にも対応し、無駄なコストを抑えることができるでしょう。
コツ4:資材・梱包方法を見直す
郵送物のサイズや重さだけでなく、梱包資材そのものも見直す余地があります。
- 軽量化・コンパクト化:例えば、段ボール箱の厚みを薄くしたり、緩衝材をエアキャップから紙などの軽量なものに変えたりするだけで、重量が軽くなり送料が安くなることがあります。
- 適切な資材の選択:過剰な包装はコストアップに繋がりがちです。輸送中に破損しない最低限の強度を保ちつつ、最もシンプルな梱包方法を検討してみましょう。
- 資材の一括購入・発注量最適化:定期的に使用する封筒やダンボールなどは、まとめて購入することで単価を下げられる場合があります。また、必要以上に在庫を抱えないよう、適切な発注量を管理することも重要です。
- オリジナル資材の検討:大量に発送する場合は、自社ロゴ入りのオリジナル封筒などを発注することで、資材費が安くなるだけでなく、ブランディングにも繋がることがあります。
コツ5:発送時期・スケジュールの工夫
「急ぎだから」と毎回速達や割高なチャーター便を使っていませんか?発送時期やスケジュールを工夫するだけで、大幅なコストダウンが可能です。
- 計画的な発送:請求書やDMなど、定期的に発送するものは、事前にスケジュールを組むことで、通常便や郵便局の大量割引サービスを利用できる余裕が生まれます。
- 緊急性の見極め:「本当に今日中に届ける必要があるのだろうか?」「明日でも問題ないのでは?」と、発送物の緊急性を冷静に見極めることで、不要な速達や緊急便の利用を減らせるでしょう。
- 持ち込み割引の活用:郵便局や運送会社の営業所に直接持ち込むことで、集荷料が割引になる場合があります。小口の発送が多い場合は検討の価値があります。
同じ発送物でも依頼先で価格が変わる具体例
「同じ内容のDMでも、発送方法や依頼先を変えるだけでコストが大幅に変わる」ということをご存知でしょうか。
例えば、私たちリュウツウの「リュウツウメール便」のように、枚方市・交野市・寝屋川市といった特定の地域へのDM送付を専門とするサービスがあります。
このような地域密着型のサービスでは、お届け日数に少し余裕を持たせるなど、少しの制約を加えることで、格安で提供できる場合が多いのです。
具体的な例を挙げると、定形外郵便(100g以下)を1000通発送する場合、一般的な郵便料金は約180,000円かかりますが、リュウツウメール便なら59,400円と、郵便料金の半額以下に抑えられます。
このように、発送物の種類や量、そして届けたいエリアによって、最適なサービスとコストは大きく異なります。
まとめ
郵送コストの削減は、正しい知識、と適切な配送会社選びによって着実に実現できます。
まずは、
- 現状の郵送コストを見える化すること
- 記事で紹介した5つのコツの中から、自社で実践できそうなことから一つずつ試してみること
この二つのステップから始めてみてください。もし、自社での対応が難しいと感じたり、より本格的なコスト削減を目指したい場合は、ぜひ私たちリュウツウにご相談ください。