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DMマーケティングがWebメールを凌ぐ理由|紙DMで成果を最大化する方法

DMマーケティングがWebメールを凌ぐ理由

 

「Webメールは開封されない」「広告はスルーされる」

デジタルマーケティングが当たり前となった今、思うように成果が上がらずに打ち手に悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。

 

本記事では、デジタル社会な今だからこそ刺さる紙DMの効果と心理効果から成果を最大化するDMマーケティングの実施方法について紹介していきます。

 

DMマーケティングとは

チラシ

DMマーケティングとは、特定のターゲット層に向けて紙媒体の郵送物を配布し、直接アプローチする手法のことです。用途としては、商品やサービスの案内・キャンペーンの告知・資料請求の促進など、目的に応じた訴求内容を物理的な「郵送物」として届けることで、顧客との接点を創出するのが大きな特徴です。

紙DMとメール|反応の違い

紙DMの開封率 メルマガの開封率
70%~ 11~30%

 

紙DMとメールは、どちらも直接顧客に発信できる手法ですが「反応」という観点では大きな差があります。

メルマガは反応が悪い

メルマガ

一般的なメールマガジンの開封率は「11~30%」と言われており、そこからクリックされる割合は更に減り、0.5~5%程度に留まることが多いです。

 

というのも、メールマガジンは、登録しているサービスの内容が皆さんのスマホに定期的に届くもので、企業によっては、1日に1回送られてくる高頻度な配信形態を採用している場合もあり、受信ボックスにメールが大量に溜まりやすくなります。

 

メールマガジンの中には、スパムメールや詐欺メール、迷惑メールなど、信頼を欠くコンテンツも数々出回っているため、ユーザーのメルマガに対する印象が悪くなってきているのが現状です。

紙DMは反応が良い

DM

一方で、紙のDMは物理的にポストに届くので、一度目を通す人が多く、開封率が7割以上になることが多いです。

 

紙のDMは「手に取る」「読む」という行動は、ほとんどの人が行うため、記憶に残りやすく、商品やサービスの印象が強く残るという心理効果も得られます。そのため、メルマガと比べると反応率が大きく上回ることも珍しくありません。

心理効果を利用したDMマーケティング

開封行動を誘発する「探索欲求」

DM

紙DMは、受け取った瞬間に「これは何だろう?」という興味を引き起こします。封筒を開けるという物理的な行動を伴うことで、デジタル広告にはない能動的な関与が生まれ、情報の受け取り方にも差が出ます。

紙の質感・デザインが印象形成に影響

紙の質感

DMの手触り、色合い、レイアウトといった視覚・触覚の情報は、記憶に残りやすく、感情にも強く訴えます。上質紙やこだわりのデザインは、ブランドイメージの強化や信頼感の醸成に寄与します。

机の上で効く「ザイオンス効果」

ニュースレター

一度読まれた後も、DMがしばらく手元に残ることで、接触回数が自然と増え、好意度が上がるという心理効果が働きます。これにより、DMは即時反応だけでなく、後日の行動にも影響を与えます。

パーソナライズによる自己関連

パーソナライズ

宛名印字や個別のメッセージを盛り込むことで、「これは自分のための案内だ」と感じさせ、特別感や関心を高める効果があります。読み飛ばされにくく、最後まで読まれる確率が向上します。

ノベルティやクーポンによるお得感

50%OFF

DMに小さなおまけや割引券を同封することで、「クーポン使ってなら」というお得なサービスなら利用しようという心理が働きます。この仕掛けは、購買や来店など具体的な行動喚起に効果的です。

バリアブル印刷で実現するパーソナライズ

顧客ごとに作成されたDMで反応率UP

バリアブル印刷とは、名前や住所だけでなく、本文や画像、キャンペーン内容まで個別に差し替えられる印刷技術のことです。これにより、「年齢」「性別」「購買履歴」などのデータに基づき、一人ひとりに最適化された紙DMを作成することができます。

情報の出し分けが成果に直結

同じ商品を案内する場合でも、学生には割引訴求、シニア層には安心感を重視したメッセージに変えることで、不要な情報を排除し、伝えたい内容だけを的確に届けることが可能です。これにより、開封率・読了率・レスポンス率のすべてを向上させることができます。

クロスチャネル施策の活用

バリアブル印刷は、Webサイトで収集した顧客データと連携することで、デジタルと紙媒体を融合させたマーケティング施策にも応用できます。メールやWeb広告では反応しにくかった層にも、アナログで深く刺さる場合があります。ターゲットの年齢層や特徴を考えながら、行うアプローチを考えていきましょう。

DMの反応率を高める7つのチェックポイント

1. ターゲットの明確化

ターゲット

「誰に」「何を」伝えるかを最初に明確にすることが、DM設計の出発点です。年齢層や職業、家族構成、過去の購買履歴などを分析し、セグメントごとに響くメッセージやビジュアルを設計することで、無駄な送付コストを抑えつつ高い反応率が期待できます。

2. 視線誘導の設計

Z型構成

開封されたDMは、最初の3秒が勝負です。人の目線は左上から右下に流れるため、キャッチコピーや画像、申込み情報などをこの流れに沿って配置することで、自然と読み進めてもらえます。メリハリのあるフォントサイズや色使いも効果的です。

3. 差別化されたビジュアル

目を引くデザインの封筒

「また広告か」と思われた瞬間に捨てられてしまいます。郵送物の中に溶け込むようなシンプルな見た目や、手紙風・季節感を盛り込んだ装丁などで「読んでみよう」と思わせる第一印象を設計することが、反応率向上につながります。

4. 強力なキャッチコピー

MUST CHECK

キャッチコピーは、読み手の「今」の悩みや欲求に刺さる言葉を使うことが鉄則です。「○○でお困りのあなたへ」「○月までに決めたい方必見!」など、自分ごととして感じてもらえる言葉選びが、開封・読了につながります。

5. ベネフィットを提示

行動を促すフレーズ

送り手側の情報だけでなく、「読むことで何が得られるのか?」を簡潔かつ魅力的に伝えることが重要です。たとえば「●%割引」「先着●名限定」など、具体的な数字や期限を含めることで緊急性と信頼感が生まれます。

6. 分かりやすい導線

レスポンス手段

読んだ後に「どう行動すればいいのか」がわからなければ、せっかくの反応も逃してしまいます。「QRコードを読み込んで申込」「今すぐ裏面のハガキで返信」など、ひと目でわかる・すぐに行動できる導線設計が欠かせません。

7. 用紙・封筒・加工のこだわり

封入・梱包

紙質や封筒の手触り、差出人名、加工の有無なども、実は大きな差を生みます。厚手のマット紙や高級感のある封筒を使用することで、ブランドの印象を底上げできますし、差出人欄に担当者名を入れるだけでも開封率が上がることがあります。

 

【関連記事】DMの開封率を上げるには?反応率が変わる6つの工夫

まとめ

紙DMは一見すると古典的な手法に思えるかもしれませんが、実際にはWebメールよりも高い開封率・反応率が期待できる強力なマーケティング手段です。視覚・触覚・感情に訴える物理的な媒体だからこそ、記憶にも残りやすく、購買や申込といったアクションへとつながりやすい特性があります。

 

「読まれるDM」から「成果につながるDM」に移行し、Web時代の今だからこそ差別化するためにDMマーケティングを検討してみてはいかがでしょうか。